FileMakerカンファレンスin大阪その1
FileMakerカンファレンスにはじめて参加した。備忘録もかねてセミナーの内容をまとめておく。
はじめのオープニングセッション。これは色々と秘密なので省略。続いて、昼飯ほしさの「ヤマハで作る「安心して使える」業務に最適な無線LAN環境」のセッション。黙って話を聞けば昼飯にありつけるという全くもって不純な動機。会場に入ったら弁当が支給され、セミナーが始まる前に食べ終わった。私の隣の席の人は食べ終わるとセミナーが始まる前にどこかへ行ってしまった。それはいかんだろうと思いながらちゃんと最後まで話を聞いた。
不純な動機であったが、これが結構いい話で、参考になった。まず、無線LANが遅いというのは良く(1)干渉しているから(2)不安定だからと言うことで片付けられるが、果たしてそうだろうかの問いかけ。
まず、無線LANはCSMA/CA の方式をとっているため、半二重方式、一つの端末が通信している間は他の端末は通信できない方式。
無線LANが遅くなる本当の理由は
(1)干渉(2)接続端末が多い(3)接続端末の中に極端に遅いものがある の3点
解決策は(1)無線LANは壁や床に当たって干渉しっぱなし、したがってまずは天井など高いところに付ける。
(2)端末が多いと順番待ちになる。アクセスポイントの分散
(3)遅い端圧があると、順番待ちになる。あまりにも遅い端末は排除するか他のアクセスポイントを利用する。
ヤマハのルーターWLX302はその点を考慮しているそうで、結構よさそうだ。天井取り付け金具が附属、2.4GHzと5GHzとそれぞれ50端末ずつ接続でき、接続状況がブラウザで確認でき、さらにおそい端末も特定できる。
わが社は最近Buffaloのものに変えたため、当分は導入できないが、次回の時は検討に値すると思う。
続いて、ジュッポーワークス 永井 さんの「デジタルコンテンツ管理のための必須機能を詳しく解説」セミナー。永井さんは私がFTS応用講座を受講した時の講師をしてくれた方。始まる前にトイレであったので、挨拶をした。
講演の内容を紹介する。まず、オブジェクトフィールドは1レコード1フィールドに対して4GBまで格納できる。
計算フィールドにオブジェクトフィールドを指定すると、オブジェクトの上を右方取得することが出来る。計算フィールドにLength(オブジェクトフィールド)を指定すると容量がわかる。
(図ではフィールド枠に応じて拡大縮小にしている)
このようにして外出先では小さいサムネールファイルを作り、サーバーと同期させる。その後、帰社したり通信が安定したところで、元ファイルの大きいファイルを更新する。
オブジェクトフィールドの変わった使い方の紹介。FileMakerカンファレンス大阪の紹介ファイルは、起動時に最新データに更新する。この仕組みは起動時に更新ファイルをダウンロードして、オブジェクトフィールドに挿入する。次にそのファイルをエクスポートする。そして最後にその最新データファイルからデータをインポートして古いものと差し替える仕組みになっている。
外部保存したオブジェクトデータがあるファイルは、サーバーと接続されていないiOSデバイス内では、正常に表示されない。iOSデバイス単体で開く場合は、オブジェクトフィールドはすべて外部保存ではなく ファイル内に同梱されなければならない。そのためにがファイルを保存するときは、「すべてを含む」を選ぶ。
続いてのセッションは、株式会社イエスウィキャン システムアドミニストレーター 増冨 さんの「FileMaker Server はじめの一歩 FileMaker WebDirect編」。今まで何度かWebセミナーは受講したことがあり、穏やかで親切そうな印象を受けていたが、実物もその通りでやさしく、丁寧な講演であった。
WebDirectを稼働させようとするとなり高スペックなマシンが要求される。目安として、CPU1コア当たり、5ユーザー、メモリーは1ユーザー当たり150MB~200MBである。ファイルメーカー社から推奨スペックが公開されているが、だいたい妥当な数字だそうだ。また、7ユーザーを超える場合は、WEBサーバーとデータベースサーバーを切り離した方が良いそうだ。その時のインストール方法は、FileMakerサーバーをインストールする際に「複数台」を選択し、WEBサーバーにする場合はワーカーを選ぶ。ワーカーの方はほとんど簡単にインストールが完了する。マスターの方はデータベースサーバーとなり、アドミンコンソールの設定が求められる。
高スペックを求められるのはWEBサーバーの方だ。こちらの方はファイルメーカー社が出している推奨スペックに準拠した方が良さそうだ。
セキュリティーは(1)通信の暗号化(2)データベースファイルの2つが考えられる。(1)はアドミンコンソールのセキュリティーで「保護された接続が必要」のところにチェックを入れれば良い。ただ、証明書が必要なのだが、社内だけで運用している場合は自己証明書(WEB上ではオレオレ証明書と言われる)で良いようだが、外部WEB公開するときはファイルメーカー社が確認している5社から証明書を取得してインストールした方が良い。なお、fmsadminコマンドはWindwosの場合12まではパスを気にする必要があったが、13になってその必要な無くなった。
fmsadmin CERTIFICATE をコマンドプロンプトで入力するだけで認証局から購入した証明書をFMSにインストールすることが出来る。
(2)はFileMakerProAdvancedを使うとデータベースファイルそのものを暗号化することが出来る。また、サーバーに公開するときもパスワードを入力する必要がある。